【礼拝説教】  「聖別の日」  辻 幸宏牧師



  創世記2章1〜4a節(新共同訳聖書)

2:1 天地万物は完成された。
2:2 第七の日に、神は御自分の仕事を完成され、第七の日に、神は御自分の仕事を離れ、安息なさった。
2:3 この日に神はすべての創造の仕事を離れ、安息なさったので、第七の日を神は祝福し、聖別された。
2:4 これが天地創造の由来である。



 主なる神様は、6日間で天地万物を創造され、天地万物は完成します(1)。そしてそれらは極めて良かったのです(1:31)。つまりこれ以上に創造や進化はないのです。進歩ならあるでしょう。科学技術がその代表です。しかしそれらは、主がお与え下さった能力と物質(一般恩寵)を用いて、造られたのであり、創造ではありません。
 そして神様は第七の日に安息されます(3)。主は6日間働き、7日目に休まれます。このサイクルは、主が定め、主によって創造された人間にとっても理想的なサイクルです。そして創造主である神様を1週のうち丸1日覚えることが求められているのです。
 主はその日を祝福し聖別して下さいました(4)。祝福とは、神様の恵みが満ち溢れる状態です。神様の愛がその日に被造物である人にも満たされるのです。この時はまだ罪がない状態でしたが、今、私たちは主なる神様を信じ、礼拝することにより、創造の秩序が回復させられ、祝福が与えられます。礼拝の最後で行われる祝福の祈りです。御言葉による救いの提示と祝福は、主からの一方的な与えられる恵みなのです。
 そしてさらに、主は第七の日を聖別されます(4)。聖別は、人に対してもものや時間に対してもされます。聖別されることにより、聖なるものとして分けられるのです。従って私たちは聖別されたものをそれに相応しく用いる必要があります。まず献金がそうですね。私たちは主に献げるために前もって献金を分け置き、それを献げます。そしてそれが聖なる働き、つまり福音宣教のために用いられることが必要です。それは教会の直接的な働きばかりではなく、キリストの愛の示される愛の業にも用いられるのです。また聖別すると言うことでは、聖餐におけるパンとぶどう酒を考えることが出来ます。これらは十字架に架けられたキリストの体と血のしるしです。従って聖餐に与る者は、感謝してこれを受けます。そして残ったものは、慎重に取り扱わなければならないのです。また聖餐台も、聖なる働きのために造られたものであり、やはり聖別されています。聖餐式がない時も、聖餐台を目に止めることにより聖餐の礼典を覚えてることが出来ます。そうすれば、聖餐台を献金台として用いたり、集会時にテーブルとして用いたりしていることが、本当に相応しい用い方なのかといったことも問われてくるのです。
 主なる神様は、第七日を、休息し、祝福し、聖別されます。これは私たちの主の日の用い方も規定することとなります(参照:出エジ20:8-11)。七日のうち一日を休息し、公的・私的な神礼拝のために献げなければならないのです。安息日規定は、キリストの十字架により第七日から最初の日(主の日)に移ります(使徒20:7、1コリ16:1,2、ウ信仰告白21:7)。
 今日は宗教改革記念日です。宗教改革は礼拝の回復のための戦いでした。カトリック教会は、ミサ(聖餐)に与ることによって、自動的に神様の恵みを頂くことが出来るのです。そして年に一度はミサに与らなければならなかったのです。そうすれば人々は年に一度礼拝に行けばよいやとなり、またミサに与ることにより救いが与えられるため、説教も疎かになっていきます。しかし、宗教改革では礼拝、とくに説教の改革が求められ、そして主の日の用い方が真剣に議論されます。例えば、ウェストミンスター信条が作成された当時(1640年代のイングランド)では、主教派は礼拝さえ守ればよいとの立場をとりました。そして当時のイングランド王はスポーツの書を発布します。それは、午前中神様を礼拝し午後はスポーツをしなさい、というものです。しかしピューリタンたちはこれを受け入れません。この日一日を聖別するためです(ウ信仰告白21:8)。国王たちがこうしたピューリタンたちを嫌ったのは、ピューリタンたちが、一日を公的・私的に神礼拝に献げるため、静思の時を持ち、自らの、そして世の罪についても考え、悔い改めを求めたためです。
 主が天地万物を創造され、完成された時、第七の日を神は祝福し、聖別されたのです。そして神様によって聖別された私たちは、七日目毎に、主の日を一日聖別し、主を礼拝するものとされているのです。ここに主の恵みと祝福が示されています。そしてこの歩みは、神の国が到来する時、つまりキリストが再臨され、神の国が完成する時、私たちは、神様の完全なる恵みと祝福に満たされた状態に入れられるのです。

                                              (2004.10.31)



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